狛犬も梵字も、仁王像も五十音も、みな大宇宙のはざまにある。
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『梵字字典』(小峰智行/東京堂出版)なる
相当マニアックな本を借りてきた。
ビートルズのギタリスト、ジョージ・ハリスンのトレードマーク、
「ॐ(唵)」について知りたかったというのもあるが、
まぁ、つまるところは単なる興味本位だ。
そこで知ったのが、「अ(阿)」が宇宙の始まりを表わし、
「हूँ(吽)」 が宇宙の終わりを表すということ。
まぁ、前々から「阿吽」という言葉が始まりと終わりを表していて、
狛犬や仁王像が、片方が口を開けて「あ」と表わし、
もう片方が口を結んで「うん」と表わしているということは知っていたけど
梵字(≒サンスクリット語)から来ていたとは知らなかった。
なんとなく、五十音の始まりと終わりの音だよなぁ、
とは思っていたんだけども。
ところで今回、UNICODE指定で妙な文字をいっぱい表示してしまったが、
果たしてこれ、ほかの環境でもちゃんと表示されているのだろうか。
かなり心配だ。
ちなみに、「ॐ」は「ॐ」、
「अ」は「अ」、
「हूँ」に至っては「हूँ」
と3つの文字コードを使用して表記している。
もうひとつついでに、「ू」(ू)と「ँ」(ँ)は
「ダイアクリティカルマーク」と呼ばれる文字コードで、
前の文字に勝手に合字されて一文字に変身する厄介モノ。
しかもこれは、厳密にいうと
インドの現行文字、デーヴァナーガリー文字であって、梵字ではない。
梵字は古代に中国に伝わって、それが日本にもたらされたもので、
現在の日本のものは比較的当時の形状を残している、らしい。
おそらく、記号として使われ、日常使用するものではないため
使い勝手よりもイメージが優先され、形がよく継承され残っているのだろう。
日常使用する文字は、生きているので、時代とともに変わっていってしまう。
ちなみだらけだが、UNICODE8.0より梵字用の文字コードも用意されているらしく、
対応梵字フォントがインストールされていれば、下に梵字が表示されると思う。
「𑖀」(𑖀)
「𑖳𑖼𑖮」(𑖳𑖼𑖮)
うまく表示されているとイイな。