プロ野球公式試合が、日程タイムアップで打ち切りになってしまう!
日本のプロ野球において、セパ両リーグとも公式試合数は、143試合(2018年の場合)。
npb.jp
npb.jp
そしてリーグ最終順位は、すべてのチームが各143試合戦った結果によって決定する。
そう思っていた。
だけど、143試合戦わずして、日程打ち切りになってしまうことがあるようだ。
ラジオの野球中継で、解説者がさらりとそんなことを述べていた。
実況のアナウンサーも、そうなんですよね、程度の相槌で流していたが、
んん、それってかなり聞き捨てならないんじゃないの??
調べてみたところ、
セ・リーグの規定では、日本シリーズ出場権決定戦である、
クライマックス・シリーズの第1ステージ開幕の「2日前」にシリーズ進出チームを決める。
その時点で未消化の試合は打ち切ることがある、と明記されているらしいのだ。
「らしい」、というのは、
そんな馬鹿なと、NPB(日本野球機構)の公式ページを巡ってみたところ、
そんな記載はどこにもなかったからだ。
というよりも、順位決定のプロセスすら載っていないのだ。
どういうことだ、NPB!
なんにしても、雨天順延などでの開催中止が続くと、
そこまでの順位でリーグ戦の順位が決まってしまうことがある
という事実(?)が発覚した。これって大変なことじゃね?
仮に、最終戦が雨天中止で打ち切りになることで、優勝決定するチームがあったとして*1、
そして試合が優勝が決まるチームの本拠地で行われるとしたら、
おおもめに揉めることは間違いなし。
天気やグラウンドの状況で試合続行の判断をするのは中立の審判団だが、
グラウンド整備するのはホームチームの運営側だからだ。
あるいは、順位決定じゃなくても、
タイトルなどの個人成績にかかわることだったとしても同じだろう。
(順位決定後に、後日完全なる消化試合が開催される、というウワサもある)
2018.09.21 後日注-----------------------------------------------
さすがに試合打ち切りにはならず、クライマックスシリーズと平行して消化試合を行い、
リーグ順位とタイトルを確定させる、ということになったらしい。が、
もしも仮に、クライマックス・シリーズ開幕の「2日前」に、
3~6位のゲーム差ほとんどなしの3位に滑り込んだチームが、残り数試合残していた場合、
とんでもない事態になる可能性が出てくる。
当然、シリーズを勝ち進んでいる間は「平行して消化試合」は出来ないが
*2、
公式戦は10月20日までに終わらせる、という規定もあるらしいので、
ファーストステージの前後のわずかなスキマ日程で消化試合をすることになる*3。
もしも、消化試合で負けが込んで最下位になった場合でも、
シリーズで下克上を繰り返し、日本シリーズにも勝って
まかり間違って日本一になることが可能なわけだ。つまりは
セカンドステージ進出時点でリーグ最下位が決定しているのに、日本一になる可能性
もあるわけだ。どんなモチベーションで戦えばいいのだろう。
それはそれで大変面白いが!
-----------------------------------------------
災害などを除いて、最も試合打ち切りが生じる可能性が高いのは雨天順延だろう。
では、どのチームが最も打ち切りになる可能性が高いだろうか。
単純に考えて、ドーム球場を持たない球団の可能性が高い。
本拠地にドーム球場を持たない球団は、北から、
東北楽天イーグルス、
千葉ロッテマリーンズ、
東京ヤクルトスワローズ、
横浜DeNAベイスターズ、
阪神タイガース、
広島東洋カープ
の6球団だ。
パ・リーグは残る4球団がドームなのに対し、セ・リーグは残り2球団のみがドーム。
ということは、ホームだけでなくビジターでも雨天中止になる可能性が高い
セ・リーグのほうが、断然雨天順延の可能性が高いというわけだ。
数値的にもっと詰めていこう。
各地の4月~10月の平年降水量を見てみよう
スワローズ本拠地/東京 1,159ミリ
ベイスターズ本拠地/横浜 1,260ミリ
タイガース本拠地/西宮 1,136ミリ*4
カープ本拠地/広島 1,193ミリ
これを見る限り、最も可能性が高いのは
横浜DeNAベイスターズ
ということになる。(大差ないけど)
ところが現実として、試合打ち切りの恐れが浮上するのは
どういうわけだか阪神タイガースのみ。
今年2018年だけでなく、過去に2011年にもこの問題が取り沙汰されている。
平年降水量だけで見ると一番低いのに。(大差ないけど)
そろって雨男だらけなのだろうか。*5
話変わって、かつて、わが母校が、
2014年の軟式高校野球全国大会準決勝において
のちに語り草ともなった「延長50回の死闘」を繰り広げた際のこと。
wikinews:野球史上最長の延長戦・50回で決着 - 高校軟式野球準決勝
急遽延長45回終了時点で決定された既定で、
延長54回までに勝敗が決定しない場合は、くじ引きで勝敗を決定する
というとんでもない規定が設けられた。
これは、期日内に決勝戦を行うための措置だが
(結局、延長50回で試合が決し、同日に決勝戦が行われた)
打ち切りという事態は、これ以上にとんでもない規定のような気がする。
勝負事の世界で、白黒つけずに終わらせるなんて!!